怪盗ダイアモンド2
ゴクンと喉が鳴った。
な、なんか、怖いっていうか、すごい話……
「どうかしら?」
「お、おう、なんかヤバイな」
さすがの阿弓も固まってるみたい。
玩子さんの話はまだ終わらない。
「この話では、猫のその後は知られてないけど、もし貴女達が非情な事をしたら……」
暗闇の中、亜希乃の後ろに緑色の二つの光が浮かぶ。
「『貴様の心臓……とって喰らうぞ?』」
「わーーーーーーーーーーーっ?!?!」
亜希乃と鳴夏が大声をあげた。
「あれ、音遠くん?」
電気をつけると、よく見知った顔があった。
ゆるい普段着を着た音遠くんだ。
「ふふふ、びっくりした?なんか面白そうな話してたから、ノッてみたよ。こんにちは、お邪魔してまーす」
「ひ、日ノ宮殿!?」
「いつのまにここに……」
亜希乃と鳴夏は二人共腰が抜けて動けないみたい。
音遠くんは淡々と喋る。
「椎馬(しいま)さんに呼ばれたんだ。探偵業の方で手伝って欲しい事があるって……」