なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
決してない。


だけど、少しはほら。


お世話になったし?


私が無事先生を諦められそうなのは、ほんの少しだけどアイツのおかげでもあるかもしれないし?


常識ある人間なら……ちゃんとすべきかなってさ……。




「何してんの。センパイ」


「なっ…長瀬っ…!!」


「何?うちのクラスになんか用?」


「う"っ…」


そりゃあ、3年の私が1、2年のクラスがある旧校舎をウロウロしていれば目立つだろう。


それにしたってこんなに早く見つかってしまうとはっ…!!!


「た、たまたま通りがかっただけっ!」


「は?どうしたらこんなとこたまたま通りがかるわけ?寝ながら歩いてたんじゃねーの?」


「………。まぁ、そんなとこ」



………通りがかるとか、どうやってもありえないだろ。


何でそんな理由にした。


バカなのか私は。


いや、バカなんだ。



バカじゃなきゃ、わざわざこんな風に長瀬に会いに来たりなんてしない。



ほらほらほらほら。


痛いよ!!


私達をチラチラ見ながら、生徒達がひそひそ声で噂してるよ!!


何だってこんな目立つことをしてるんだ私はっ!!
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