なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
むしろ、以前よりも明るくなったんじゃない?ってくらい綺麗な金髪に…。
まぁ、あれほどまでに黒髪が似合わない人間がいるのかってくらい似合わなかったから、こっちの方がしっくりはくるんだけど。
先生達も、中間テストで長瀬が全教科満点とかいう偉業と成し遂げたせいか、長瀬を目の敵にすることもなくなった。
しかもしかも。
「あれー?長瀬くん!またこっち(新校舎)に来てるのー?これあげるー!」
「ん」
「私も私もこれあげるー!」
「どーも」
「キャー!お礼言われた!ちょーかわいいー!!」
3年の一部の女子達からやたら可愛がられるようになった。
可愛い……?
こいつが可愛い……?
ちょっと今すぐ眼科行った方がいいよ。
「センパイいる?チョコ」
「いらっっっっないっ!!!!」
「こえーよ」
チョコを頬張り始める長瀬にじとっと視線を送る。
最近、長瀬のことがよく分からなくなってきた。
中性的な整った顔立ちに、高身長。
申し分ないルックス。
しかも、散々悪さしたり、チャラチャラと遊び歩いていたくせに、馬鹿みたいに頭がいいときたもんだ。