なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
「い、今の……今の……」
「年下だけど、センパイより色んなキス知ってるでしょ?」
ニヤリといつもの意地悪な笑みを浮かべる長瀬。
これは…さっきの仕返しか!!!!
「〜〜〜バッッカじゃないの!?」
「あーぁ。怒った。さっきのセンパイの笑った顔、可愛かったのに。何あれ幻?」
「うるっっさいな!!!!もう帰る!!解散解散!!」
「センパイこの後どこ行くー?あ。なんなら本当にホテル行く?」
「人の話聞いてる!?!?離れろケダモノォォォ!!!!」
この時、川原でじゃれ合っていた私達は、
何だか無敵な気がしてた。
私達は、この先どんなことがあったって大丈夫。
そんな風に思うほど、強い絆で結ばれ始めてるって。
そう思ってた。
そのせいで私は完全に失念していたんだ。
まだ長瀬に話していない、重要なことがあるってことを––––––。
タンポポの花言葉
––––––––––“別離”