なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。


…長瀬って、こんなにカッコよかったっけ?



「何で……何で長瀬がここにいるの?」


「オリエン参加してた」


「………は?」


「めんどくせーからバックレようかと思ったけど、センパイに会える気したから」



……待って?え?


それってつまり…え?


待って脳みそが追いつかない。



「あー。つーことで、俺、今年からここ通うから。ヨロシク」


「……な、な……」



なんじゃそりゃーーーー!?!?!?



説明を求めようと長瀬の腕を掴んだのに。


「咲希ちゃん咲希ちゃん!何なんのこの2次元から出てきたような超絶イケメン!!紹介して紹介して紹介して紹介して!!!」



「花枝!何だこの男!!今、俺のケツ思いっきり蹴りやがったぞ!?説明しろ説明しろ説明しろ説明しろ!!!」



凄まじい剣幕の二人に迫られてしまって……。



これはもう、この状況に収拾つけなくちゃ長瀬と話も何もできなそう。



苦渋の決断の末、私は二人に向き直り、長瀬に人差し指を向けて……。




「……これ、彼氏デス……」





そう、伝えた。



一瞬固まる二人、それから徐々に目が見開かれ。




「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!?!?!?」」





2人の絶叫がキャンパス内に響き渡ったのだった。
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