なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
だって、私は先生と付き合いたいだとかそんなことを思っているわけではないし、恋をしてしまった以上、誰にも気付かれることなくひっそりと想い続けるという選択肢しかない。
高校を卒業すれば、必然的にその恋に終止符が打たれる。
だからそれまで。
それまでの間だけ。
そう思って…–––––。
–––––––
えぇ。
そんなこんなで、見事誰に気付かれることもなく、卒業目前の今日という日まで彼を想い続けてきましたよ。
あれからすぐ、先生が美化委員の顧問をしていることが分かって、不純な動機と自覚していながらも、私は委員会決めの際すかさず美化委員に立候補した。
きっと、そんな不純な私だったから罰が当たったのね。
まさかこんな所で、こんな年下のヤンキーなんかに追い詰められてしまうなんて……っ!!
「絶対に…誰にも言わないでっ」
「じゃあ、センパイ認めるんだ?あいつを好きだって」
「あいつじゃないでしょ!!村田先生で……っあ!」
私のバカ……。
なに墓穴を掘ってるんだ……。
「ふーん。やっぱそうなんだ」
決定的に確信した様子の長瀬を前に、目眩すら感じ始めている私。