なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
先生は話し終えると、「あはは!つい熱く語っちゃいましたね!」と頭をかきながら照れ臭そうに教壇から下りていった。
委員のみんなも、さっきよりずっと穏やかな表情をしている。
やっぱり先生は凄いな……。
先生そのものが花みたいな存在だ。
人の心を穏やかにする。
もしもいつか。
本当にいつか、誰かと付き合うことになるのなら、絶対に先生みたいな人がいい。
一緒にいたら、いつだって穏やかな気持ちでいられて、心落ち着く存在。
そう。
付き合うなら……––––––。
「クソねみぃ」
断固として、こんなヤツは嫌だ。
「で?なにやりゃいいの?美化委員」
「……」
先生の話が終わった後、来月の仕事の割り振りをし、その後はみんな速やかに解散をした。
その間もこの男は爆睡。
みんなが教室から出て行った後、ようやく目を覚ましたかと思えば、机に頬杖をついてこの偉そうな態度。
こいつ…本当にこれっぽっちも聞いてなかったのね。
だったらもっと態度ってものがあるだろうっ!