なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
「あれ?なに先輩、もう来たの?ちゃんと糞してから来たのかよ」
「長瀬ぇぇぇぇぇ!!!!」
襲いかかるように胸倉に掴みかかる私に、動揺ひとつ見せずされるがままの長瀬。
「あんた、山下さんに何をしたのよ!!!!山下さんこんなに泣いてるじゃない!!!!」
「知らねーよ」
「知らないってことはないでしょ!?女の子に手を上げるとか最低の男がする事よ!?あんたがそこまで最低なヤツだとは思わなかった!!」
「は?手なんか上げてねーし。俺の持ってた箒を無理矢理取り上げようとして、そいつが勝手に自滅したんだろ」
「……は?」
なんの話をしてるんだこいつ……。
箒?
長瀬が?
そういえば、長瀬の手には箒が握られている。
何で箒なんか持って……???
「花枝先輩……長瀬が…長瀬が……」
頭の中がハテナで埋め尽くされたところで、それまで黙っていた山下さんがゆっくりと口を開いた。
「長瀬が私の仕事を取ったんですぅぅぅ!!」
「うわーん!」と言って、また地面に突っ伏する山下さんに、私の目は点状態。
はい?
仕事?