なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。

だけど、放課後何一つ美化委員の仕事が残されていなかった辺り、あいつの言った『ほっとくかよ』という言葉が本気なのが見て取れる。



私のやる仕事、全部奪う気だな…あいつ…。


いや、そもそも放課後の仕事がなんでもう終ってるんだ。


授業サボって仕事してたとしか思えない。


そうやって意地になる所がガキだっていうの!


授業くらいまともに出なさいよ!


あの不良小僧め……。



–––––ガシッ!


「で?」


「え?」


「久々に帰りが一緒なんだし、そこのカフェにでも入って、詳しいこと聞かせていただきましょうか?」


私の肩に腕を回す茉莉の目は怪しげに光っている。


人事だと思って、絶対楽しんでるな……。


「今日は用事が…」


「さぁ!レッツゴー!スターマックス!!」


「ちょ…」


「丁度新作のフラペチーノ飲みたかったのよねーっ!!」


茉莉に腕を掴まれ、無理矢理店内に引きずり込まれた。








「長瀬とキスした!?!?」


「茉莉!!声っ!!声がでかいっ!!」


慌てて茉莉の口を塞ぐけど、遅かった。


周りの人の視線が容赦なく突き刺さる。
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