なぜか私、年下ヤンキー手懐けました。
「茉莉…。茉莉聞いて…。もし、私が長瀬とせ…接吻(小声)…したなんてのが学校に知れ渡ったりしたら、自由登校になる前に不登校にならざるを得なくなるのっ…!」
「接吻てあんた……。てか咲希。鼻息荒い」
「だから慎重に…!ふざけないで!静かに!話を聞いてっ!!お願い!!」
茉莉の両肩をガシッと掴み、眼力MAXで懇願すれば……。
「……わかったよ…顔怖いよ……」
おもちゃを取り上げられたような顔で下唇を出しながら不貞腐れる茉莉。
親友の不幸を喜びにしてるとか、なんという薄情者だ!
そのトレードマークのお団子ヘアー、チョップで真っ二つにしてくれようか…!!
「んで?それから長瀬には?」
「会ってないし、会いたくもないよ。付き合ってもないに一方的な気持ち押し付けて、挙句の果てに軽い気持ちであんな事するとか…。本当に最低最悪」
茉莉とお揃いの新作フラペチーノを怒りを込めてグルグルとかき混ぜる。
あいつは、どれだけ私の人生を狂わせれば気が済むんだろう?
あいつにとってはなんて事無い行為なのかもしれない。
あのチャラさにあの容姿ですから?