下手くそな恋を泣きながら


好きでもない部長に利用されそうになったくらいで

致命傷?

意味が分からないよ。

私が好きなのは他でもない・・・春坂先生ただ一人なのに・・・

それなのに・・・

きっともう部長とは・・・今まで通り元に戻れない。

それが、なぜか春坂先生を想う以上に辛かった。

・・・矛盾したこの気持ち。

やるせなくて。

どうしようもない。


振りほどいた手が重なる事はもうない。

あの優しさに安心する日はもう来ない・・・



どこで、どう間違えてしまったんだろう。

こんな事になるくらいなら

あの日

あの場所で

風船なんか追いかけなかったほうが良かったのかもしれない。

職場の上司と

職場以外の場所で出会ってはいけないことだったに違いない。


こんなにも

苦しい思いをすると知ってれば

あなたになんか近付かなかったのに・・・

今はもう

全てが後悔でしかない。



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