下手くそな恋を泣きながら
「8年間・・・失恋してから誰とも恋愛ができなかったんです・・・。」
見てみぬふりをしていたこの気持ちと
向き合った瞬間に
私の心の中に誰がいるのかハッキリ分かる。
失恋してもこの8年間
初恋は・・・
報われない片想いは・・・
私の中でひっそりと継続していたんだ。
「忘れられなくても、春坂は既婚者だ。あいつの幸せを壊したくないなら諦めろよ。」
「他の誰のことも見れないのに・・・どうやって諦めればいいんですか?
諦めかたを教えてくれるなら・・・
私だって忘れたいです。」
喋ってる内に
込み上げてきた想いに
涙腺は簡単に負けて
勝手に涙を落としていく。
「あの時は子供だったから伝えられなかったのにっ・・・
大人になっても伝えることも叶わないなんて・・・
悲しすぎるじゃないですか・・・」
いつの時も
伝えても届かない思いと頭の中では理解している。
それでも
好きな人を忘れる方法なんて私は知らない。
「部長は・・・私と違って恋愛経験も豊富ですよね?
部長がなら
知ってるんですか?
好きな人を忘れる方法・・・」
泣きながら聞いていた。
冷静なのか取り乱しているのか
自分にも
自分の感情がわからなかった。