下手くそな恋を泣きながら


自覚もなく、コントロール不能になってる頭の中はぐちゃぐちゃで


春坂先生との再会で


一瞬にして私の全てをまた、奪われてしまったように


先生のことしか考えられない。


それなのに


忘れるなんて

できるわけがない。



私はそんなに器用じゃない。





諦めが肝心。


いつの間にか私の中で当たり前に感じていたその言葉は

失恋した傷を・・・

先生への気持ちを隠してとじ込めるための鍵だったにすぎない。


鍵は

鍵をかけておくものがなければ、何の役にもたたない。


先生への気持ちが溢れだした今


再びこの気持ちを閉じ込める事は容易ではないこと


私の気持ちだから

私が一番、理解している。



暫く黙り混んでいた部長が「忘れられるものなら、忘れたい?」そう聞くから


私は少し困った。



春坂先生への気持ちを忘れたいのか・・・

忘れたくないから封印してたんじゃないかって・・・

それでも

忘れたいのか?と聞かれたら・・・

伝えられない気持ちにピリオドを打てるなら・・・



私は未来に・・・


進めるのだろうか?


「森山は気持ちを伝えれなかったことを後悔してるだけじゃないの?」


不思議そうに私を見つめる。








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