下手くそな恋を泣きながら
きっと風船が私を導いた。なんて言ったら皆、笑うに違いないだろうけど・・・
でも・・・
コートのポケットに入れたままにしていた春坂先生の連絡先が書かれたメモを手に取る。
だけど
春坂先生とあんなにも偶然に再会できたのは・・・
「きっと私に運命を運んでくれた・・・んだよね?」
抱き寄せるようにての中の連絡先を握りしめた。
初めて手に触れた、先生との繋り。
どうして
今になってから意図も簡単に小さくても・・・あの人との関わりを手に入れることができたのだろうか?
答えの無い問題を前に、勝手に都合よく解釈してしまう。
想像してしまう・・・
ドラマチックな
″運命″って言葉を。
今はまだ
勇気がなくて先生へ連絡することができなくても
この止まらないで疼く胸の高鳴りにはいつか逆らえなくなるだろう。
それが明日なのか来週なのか・・・半年後なのか今は想像つかなくても
いつかこの胸の内を伝えたい。
幸せでいて欲しいけど・・・
わがままな私がここにいる。