下手くそな恋を泣きながら
なんて言っても、今更その人の事を思い出してセンチメンタルな気持ちに浸れるほど熱い思いだったかと聞かれると、それも分からない。
ただ
初恋は
何年経っても、大切な宝物のようにこの胸の奥にある。
「やばい。思い出に浸るなんて、歳とってきた証拠かも。」
でも、この年齢であまり年とったなんて言うと4歳上の姉に目くじらたてて叱られてしまいそうだ。
最近、赤ちゃんが産まれて、寝る暇もない。化粧する暇どころか、疲労すぎて老けてきた!と騒いでいた姉の事を思い出して、くすりと笑ってしまった。
まだ生後間もない姪には会いに行ってない。
行けば「彼氏くらい作れ」とか「一生独身のつもり?」なんて姉にも言われかねない。
つい一年前なら「まだギリギリでも20代前半なんだから、独身のうちにやりたいことやっときなよー。」とか言ってたくせに
私が25になった途端「20代なんてあっという間!少しは焦らないと、良い男はみんな若い子に持っていかれるよ!」なんて言い出す始末。
どれだけ愛することができたら・・・
周りの子達みたいに結婚願望が湧くのか・・・
今の私には想像もできない。
それほど、誰かを愛せたことなんか無かったから。