男嫌いな女王様とクールな臣下
朱音は、窓際に近づいて、足元に広がるビルの周りの敷地を見渡した。
このプロジェクトの中心的建造物、商業施設「B.C. square TOKYO」は出来上がったものの、ビルの周りには、工事用のパネルで覆った土地が半分残っている。
このプロジェクトを構想するずっと前から、朱音はこの土地に目をつけていた。
朱音は、まだ学生だった。
元の土地の所有者は部品工場だったのだが、工場が海外移転を決め、資金作りのため売りに出されるという噂を聞きつけた。
その土地を、売主は早急に売りたがった。
朱音は祖父に頼み込んで、いい条件でまとまった広さで買い取ったのだ。
この土地は、元は工場だったから、住宅地には向いてなかった。
祖父からは、いったい何に使うんだ?
と聞かれたが、そのうちに用途が見つかるはずだと答えていた。
生活に必要なインフラが整っていない。
住宅地にするには不向きだったのだ。
だから、大きさの割にはだいぶ安く購入できた。
一度、大掛かりな商業施設建設する案が出て来たのだが、数年前のリーマンショックで計画も頓挫してしまっていた。
このプロジェクトの中心的建造物、商業施設「B.C. square TOKYO」は出来上がったものの、ビルの周りには、工事用のパネルで覆った土地が半分残っている。
このプロジェクトを構想するずっと前から、朱音はこの土地に目をつけていた。
朱音は、まだ学生だった。
元の土地の所有者は部品工場だったのだが、工場が海外移転を決め、資金作りのため売りに出されるという噂を聞きつけた。
その土地を、売主は早急に売りたがった。
朱音は祖父に頼み込んで、いい条件でまとまった広さで買い取ったのだ。
この土地は、元は工場だったから、住宅地には向いてなかった。
祖父からは、いったい何に使うんだ?
と聞かれたが、そのうちに用途が見つかるはずだと答えていた。
生活に必要なインフラが整っていない。
住宅地にするには不向きだったのだ。
だから、大きさの割にはだいぶ安く購入できた。
一度、大掛かりな商業施設建設する案が出て来たのだが、数年前のリーマンショックで計画も頓挫してしまっていた。