男嫌いな女王様とクールな臣下
「ですから、住居部分の何割かを、オフィスビルに勤務する女性に優先的に割り引いたり、補助をしたいと思ってます。
例えば、不動産会社で働いてるA子さん、ツインタワーの自宅から、同じ施設内の保育園に子供を預けて、8階のオフィスビルで働くの。

そして、お昼休みに、A子さんは、お昼をいただいた後、保育園をのぞいて子供の様子を見て来れる。

みんな無理なく、働きたい時に働きたいだけ働ける。

もちろん、私のような独身女は仕事に邁進しても構わないわね。

そして、アッパーフロアにあるコンサルタントのB子さん、一週間急にアメリカに出張になったったとしたら?
同じマンションに住んでいる、専業主婦の保育士C子さんに、子供を預けて無理なく出張に行って来られる」

「こんな世界が実現するんです。もう、無理して遠くの保育園に子供を預けなくていい。
急な出張で、子供の預け先が決まらないと、悲壮な思いで預け先を探さなくてもいいんです」

集まった聴衆に向かって自信たっぷりに言う。

でも、守ってあげたいほどの、弱弱しい君。
そういう君も好きだ。

今みたいに、目標に邁進する力強い君。
そういう君にどうしようもなくひかれている。

どっちも魅力的。
君のとりこになりそうだ。

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