お見合いですか？

　「で、結局、何も聞けなかったわけだ。」
「ああ、聞いて元彼だとか言われてもなぁ。どうしろ？って感じじゃん。」
「まぁ、確かに。」

　翌日の昼休み、林とうなぎを食べにきていた。相談にのって欲しいと誘ったら、此処なら良いと言われたのだ。
そして、昨日の出来事を話した。
　店内は落ち着いた雰囲気で、仕切りも高めで、半個室といった感じだが、、高くついた。
　「森高さんは、お前の元カノに気付いてる感じ？」
「う～ん、何となく気付いてる気がする。」
　
　そう言えば、元カノと再会した時に、余裕があったんですね、こっちに来てから。と言われたんだっけ。おそらく、前に俺が、こっちに来てから遊ぶ余裕がなかった。と言ったことを、覚えていたのだろう。

　「へぇ、で、どうすんの？話すの？」
「話せるわけ、ねーだろ。しかも、向こうはやり直したいって言ってるし。」
「断ったんだろ？」
「・・・いや、それが、・・・」
「まさか、より戻してーの？」
「いや、そういうんじゃないけどさ。なんかびっくりし過ぎて、断るの忘れてた。」
「早めに断っておいたほうがいいぞ。そういうのって時間がたてば期待もさせるし。」
「そうなんだけどさぁ。」
「お前さぁ、まさか惜しいとかおもってねえ？」
「ああ、顔はいいんだよなぁ。」
「最低だな。一回、いや、三回くらい刺されろ。森高さんが刺しても俺が許す。」
「いやいや、あいつは、俺を刺して人生棒に振るほど、ばかじゃないだろ。」
「まぁ、そうだな。でも、一回くらい刺されろ！とか思うけどね、俺は。」
「えっ？そんなひどい奴か俺？」
「ひどいというか、ちゃらいというか。」