お見合いですか？
修羅場なのか？
　今日は、早めに帰ることにした。
まだ、帰宅ラッシュの時間帯だったらしく、電車内は窮屈だったが、気分は悪くなかった。
今日は彼女が家で待ってる。
そう思うと、顔がにやけてしまいそうになる。

　「ただいまー」そう言って玄関のドアを開けた。
パタパタと彼女が出迎えてくれる。
「お帰りなさい。」
たった２日会えなかっただけなのに、やっと会えた！と思い抱きしめた。

　違和感を感じる。
何時もなら、もっとギュッと抱きしめてくれるのに、少し躊躇っているように感じる。

　「唐揚げあげてたんだ。」そう言って腕を解き、キッチンへと行ってしまう。
なんか変だ。
そう、思うけど、多分今日の会議で色々あったのだろうと、大して気にしなかった。

　夕飯のときには、もう何時も通りで、にこにこしながら、食べていた。
「時間があったんで、もっと手の込んだものにしようかなって思ったんだけど、悠斗さんは、唐揚げのほうがいいかなぁって・・」

　そんな風に言ってくれる、彼女が愛しくて、
「唐揚げは好きだけど、愛実が作ってくれるなら、なんでも旨いよ。」と返した。

　「そう、ですか・・」
俯いてしまった彼女に、照れているのだろうと、大して気にも止めなかった。

　そんな彼女の異変に気付いたのは、もう寝ようとしていた時だった。

　寝室に入ると、彼女はベッドに腰掛け俯いていた。その姿がなんだか思い詰めているようだった。
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