お見合いですか？

　「なる程ね～。」
何故か、愛ちゃんは笑顔だ。
ちょっと、意味深な。
「え？何が、なる程なの？」
愛ちゃんは答えてくれないし、武中君は、仏頂面で、「小西うるさい。」と言ってきた。

　「悠斗さん！八つ当たりしないの。」
えっ？八つ当たりだったの？
よく判らないけど、愛ちゃんが優勢になったようだ。

　「電話の相手が嫌だったの？ちょっとお店に来てって誘われただけですけど。」
優勢になった愛ちゃんが、からかうように言った。
「ああ、気にいんねーな。」
武中君は、ふてくされているようだ。
「何？電話？」
私は、全然話が解らなくて、愛ちゃんに聞いて見た。
彼女は、「有希さんありがとうございました。取り敢えず、荷物取りに戻りましょう。」
そう言って、立ち上がった。

　「ねぇ、結局、どういう事だったの？」
愛ちゃんの荷物を取りに、自宅へ戻ってきた。
リビングにつくなり、私は、問い詰めてしまった。
　ちょうどリビングには、息子も旦那も居なかった。
「ああ、単なるヤキモチです。悠斗さんに元彼との電話を聞かれてたみたいで、、」
「え？それだけのことで、こんな騒ぎになったの？」
「はぁー、まぁ、そういう事ですか・ね・・
ごめんなさい！」
「まぁ、愛ちゃんが謝る事じゃないんだけどね。」

　晴れ晴れとした表情で、帰っていく愛ちゃんを見ながら、まぁ、月曜日から普段通りになってくれれば、それでいっかぁ、そう思った休日だった。