お見合いですか？
　日曜日は、二日酔いですごした。
だって、土曜日は、呑まなきゃやってらんねえと、思ったから。
　弟が、結婚した。
相手は、私の同級生だ。　

　月曜日、開発課のドアを開けた。
ここ、開発は課長を含め、5人程の課だ。
商品管理部という部に属していて、主に商品の品質チェック等をしている。

　「おはようございます。」
「ああ、おはよう、森高さん。」
課長が挨拶を返してくれる。
　課長は、40代後半のナイスミドルだ。
「なんか、あった？元気ないねぇ、森高さん。」
「はぁ、分かります？実は弟が結婚したんですよ。」
「そりゃあ、めでたいことじゃないか。」
「はぁ、・・・」
「まぁ、お姉さんとしては複雑なんじゃないですか？」
そう言って、会話に割り込んできたのは、真理さんだった。
手には、お茶を載せたお盆を持っている。

「ああ、おはようございます。すみません。」
「愛実ちゃんおはよー、気にしないで、どうせ、自分の分のついでだから。」
そう言いながら、課長にお茶をだしていた。

　藤堂さんと呼んでいたが、彼女が嫌がるので、真理さんと呼ぶようになった。
真理さんは、ちっちゃくて可愛い、気さくな人だった。
　お嬢様だと聞いていたので、身構えていたが、杞憂に終わった。

　
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