お見合いですか？

　新たに悩み事が増えてしまった。
が、しかーし、仕事は待ってくれない。
何とか集中せねば、集中だ、集中！！
漸く、集中力が戻ってきた。

だが、また私の集中力が、、しゅうちゅう　りょく　が…

ううっ、お腹痛い。食べ過ぎたかな、お弁当。
結局、全部は食べられなかったんだけど。
ううう、
取り敢えずトイレと思い、フロアを出た。

この痛みは、と思いロッカーに寄ってからトイレに向かった。

はぁ、生理が来た。
そういえば、今月遅れてるなぁと思っていた。
しかし、参った。
今日は、残業決定だ。まぁ、何時も支社長を待っているから、帰る時間は変わらないかもしれないけど。
一応、定時は17時30分だ。有希さんの伝票整理はもう終わっている。まだ自分のぶんが終わらない。

　また、デスクに戻り、何とか集中する。
定時になり、有希さんが帰宅した。
　　
　18時半になり、フロアには私１人しかいない。はぁ、あともう少しだ。
さすがに、19時過ぎると、お腹が空くので早く帰りたい。

　でも、今はお腹が痛い。
常備している筈の薬がなくなっていた。
はぁ、しんどい。
少し休憩しようとしたとき、支社長が戻ってきた。
「まだ、終わってなかったのか？」
うーん、相変わらず容赦ない。
「すみません、ちょっとお腹が痛くて･･･あ、でもあともう少しですから。」
休憩を諦めて、また作業に戻った。
「大丈夫か？」とすぐ近くに来ていた彼が言う。「はい」と言って、入力を続けた。
「顔色悪いぞ。後は俺がやるから、帰る支度して来い。」言い方はそっけないが、優しい手つきで髪を撫でてくる。
緩やかなウェーブがかった髪は、肩の少し上の長さだ。顔がキツいと言われる事があって、以来、何となく縛らなくても良い長さで切っている。
　彼の手が、その髪を何度か撫でて離れた。
「すみません」何とかそれだけ言うと、立ち上がった。

　支度を済ませてもどってくると、彼は、私のデスクで、作業をしていた。
突っ立っているわけにもいかないので、隣の、有希さんの席に座った。