お見合いですか?
 「はぁ、なんか疲れた。」
なんで母親って娘に厳しいんだろう。
自分の部屋でゴロゴロしてたら、電話がかかってきた。
 「はい、森高です。」
「ああ、俺だけど、明日10時頃に迎えに行くけど、それでいいか?」
「はい、わかりました。あっ、実家どうですか?」
「ああ、思った通り最悪だ。」
「それは・・・お疲れ様です。。。何がそんなに最悪なんですか?」
「はぁ、お前のせいだ。」
「なっ、・・まぁ、確かに、私が言い出しことですけど・・親孝行出来て良かったですね。」

「はあ~、親孝行ねぇ。まぁいいや。じゃあ、明日遅れるなよ。」と、一方的に言われ、電話が切れた。

明日、機嫌が良くなってればいいけど。
「アネキー、風呂空いたぞー」という声が聞こえて、取り敢えずお風呂へ向かった。


 翌日、10時10分前に、コンビニに着いた。
よし、これで文句は言われまい。
駐車場で、待っていると、声をかけられた。
「愛実?久しぶりー。覚えてる?」
「明日香(アスカ)?覚えてるよ。今こっちに住んでるの?」
「違うよ、休みが取れたからさ。ちょっと帰ってきた。」
「そうなんだぁ、あっ、今ね、私も東京に住んでるんだ。」
「そうなの?じゃあ、また向こうで会おうよ~。あっ、じゃあ連絡先教えて。」
と、コンビニの駐車場で、明日香と連絡先を交換した。
 明日香とは、小、中、高と一緒の学校だった。まぁ、小、中学校は公立だったしね。ただ、彼女は高校卒業後、東京の大学へ進み、それから、東京で就職したため、成人式以来、会ってなかった気がする。
いや、共通の友達の結婚式で会ってた。
それでも、5~6年前の話だ。凄い偶然だ。

すると、明日香が「お、外車だ。」と言うのでそちらを見た。
知ってる男が降りてきた。
うわーマジか、何で車が違うんだよ!そう思いながら、「じゃあね、明日香。またねー」と言って、その外車に駆け寄った。
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