お見合いですか?
週末ですか?
 その日の夜、ほっとしたような、ちょっとがっかりしたような。
生理がきてしまった。

 お風呂上がりに寛いでいる、彼に声を掛けようと、ソファーに座った。
彼は、一人掛けのソファーに座っている。
「悠斗さん」呼びかけると、テレビから私の方を向いて「何?」と訊いてくる。
「その~、そちらに行けなくなりました。」
「は?」と、彼は戸惑い気味だ。
まぁ、当然だろう。
「えっと、その、生理がきてしまいまして。」
「あっ、そういうことか。」と、彼が呟いたので、意味は伝わったらしい。

 「じゃあ、とりあえず寝室は一緒にしとくか。よし、今日から俺の部屋で寝ろ。」
と、彼が納得したように言った。
 
「えっ?なんでそうなるの?」
「じゃあ、夜這いするか?」
「私が?」
「そうに決まってるだろ。」
「それは、、やっぱり、ハードルが高いです。」
「だから、そのハードルを下げてやるって言ってんだよ。何もされないって分かってりゃ、気が楽だろ。」そう言って、笑顔を見せるから、やっぱり、キュンとしてしまう。
だが、その後で、「まぁ、毎日いつ来るんだ?ってプレッシャーかけるってのも面白そうだけどなぁ。」と黒い笑顔を浮かべて言った。
さっきの胸キュン返して。

 「じゃあ、お風呂行ってきます。」
どっちが良い?と追い詰められるまえに、逃げ出した。
たまに、Sっ気だして来るんだよなぁ。
でも、正直そうやって求められるのは、悪い気がしない。ちょっといい気分だったりする。
 
 う"ーどうじよう。
お風呂上がり、リビングで迷っている。
自室に戻るか、悠斗さんの寝室へ行くか。
これって、どっちがいいの?
自室に戻るほうが、楽だが、後々ハードルが高くなる。
 よしっ、気合いを入れてノックした。
返事がない、そっとドアを開ける。
もう寝たのだろうか、室内は薄暗かった。
「おじゃましまーす」なんとなく小声で言って、中に入った。
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