副社長と愛され同居はじめます
今まで、庶務で備品や清掃手配なんかの雑用ばっかりやってた人間が。
いきなり役員秘書なんか、出来るわけがないのに。
ここまででも、大概頭に来ていたけれど、返ってきた言葉に私は神経が焼き切れそうなくらいに頭に血が上った。
「だから、俺付きにしてある」
「……は?」
「俺付きの秘書なら問題ないだろう」
つまり、それは。
成瀬さんの秘書にしておけば、仕事が出来なくても他の人に迷惑はかからないだろう、ってこと?
私が仕事しようがしまいが、出来ようが出来なかろうが、どうでもいいってこと?
怒りの余り言葉が出ない私を余所に、もういいかとでも言いたげに彼の目線は書類に戻る。
ぐっと拳を握りしめて、くるりと背を向けた。
「小春。どこへ行く」
「ここに居ても、私にはできる仕事がありませんので。失礼します。成瀬副社長」
嫌い!
絶対嫌い、絶対好きになんかならない!
こんなにも不愉快な人に、今まで出会ったことが、あった一回あったけどね!
彼がもう一度、「小春」と呼んだけど、私は振り向かずに聞こえなかったフリをしてバタンと乱暴に扉を閉めた。
いきなり役員秘書なんか、出来るわけがないのに。
ここまででも、大概頭に来ていたけれど、返ってきた言葉に私は神経が焼き切れそうなくらいに頭に血が上った。
「だから、俺付きにしてある」
「……は?」
「俺付きの秘書なら問題ないだろう」
つまり、それは。
成瀬さんの秘書にしておけば、仕事が出来なくても他の人に迷惑はかからないだろう、ってこと?
私が仕事しようがしまいが、出来ようが出来なかろうが、どうでもいいってこと?
怒りの余り言葉が出ない私を余所に、もういいかとでも言いたげに彼の目線は書類に戻る。
ぐっと拳を握りしめて、くるりと背を向けた。
「小春。どこへ行く」
「ここに居ても、私にはできる仕事がありませんので。失礼します。成瀬副社長」
嫌い!
絶対嫌い、絶対好きになんかならない!
こんなにも不愉快な人に、今まで出会ったことが、あった一回あったけどね!
彼がもう一度、「小春」と呼んだけど、私は振り向かずに聞こえなかったフリをしてバタンと乱暴に扉を閉めた。