水城くんに捕まりました。
水城くんは神に逆らうと言うの!?
もしかして、仏教なの!?
「お前さっきからバカが口に出てる」
私はパッと口を抑える。
ちーちゃんにもよく指摘される。
私のお口にチャックなんて存在しない。
私、思ったことがいつの間にか口に出る症候群なんだ。
「どんなだよ」
突っ込んでくれた水城くんに最早感謝を感じて、
「あっ、水城くんて以外といい人なんだ」
と私の症候群がまた口を滑らせると、水城くんは顔を逸らして舌打ちを一つした。
ちーちゃんなんて放置だ。
親友(仮)を暴走モードにしたまま突っ走らせる。
きっとちーちゃんには私の声は聞こえていないんだ。
いや、そう信じよう。
「それと、俺はお前の彼氏でもなければそうなる予定もない」
水城くん、はやくも強敵の予感…。