水城くんに捕まりました。
そんな私にちーちゃんは衝撃的な事を言ってのける。
「うちのクラスの不登校児の水城って、イケメンらしいよ」
「……」
うちのクラスの不登校児…?
そんな人いたっけ?
記憶にないや。
「あんた席となりでしょ!?」
「え?」
私のとなりの席?
あー、誰もいない席の事ね。
今は私の物置に化している。
普通、隣の席はイケメンで恋が始まるでしょ!?
私みたいなフツー女子にも恋くらいさせてよっ!って始業式の日に愕然としたの覚えてる。
まあ、今は有効活用させてもらってる身ですから、そんなこと言わないけどね。
っていうか、いたんだね。
私のとなりの人。
「あんた、忘れてたの?」
「忘れてたというか…無人だと思ってた…」
うん、さすが私だよね。