君は誰のシンデレラ?
私を呼ぶ声に振り向くと、
かっこよくカットされたショートヘアにグレーベージュのパンツドレスを着た女性
ゴールドのブレスレット・チェーンネックレスがアクセントになり
その人の上品さと、気品が醸し出されている
姉の桐生さんだ
「どうしたの?疲れた?」
「こんなに人の多いパーティーに参加するのは久しぶりだったので、ちょっと…
桐生さんは挨拶回りは済んだの?」
桐生さんは藤堂コーポレーション・デザイン会社・社長を勤めていて私はそこの総務部で働いている
桐生さんの後ろには秘書である高藤優馬さんがいる
先ほどまで招待客と話していたはずだ
「大体行ったから大丈夫よ
それより、お腹空いてない?だから立食って嫌いなのよね!」
「おや?ご飯の前に私の所には挨拶無しかな?
来ていないはずだがな?霧崎社長?」