和花葉さんは今日も






その姿に思わず笑ってしまった。

今日は彼女のいろんな表情を見ている気がする。

俺が笑ってるのを見て我に返ったのか、恥ずかしそうに頬を染めた。




「……ご、ごめん。コーヒーの話できるのが嬉しくて……」




……別に謝る必要なんてないと思うが。




「田辺くんがコーヒー好きだなんて意外だな」

「……なんで?」

「高校生でコーヒー好きって、なかなかいないと思うし、いたとしてもインドア派の人ってイメージがあって……」




高校生でコーヒー好きはインドア派なのか。




「俺がアウトドア派に見えるってこと?」

「うん、……スポーツ得意だし、休みの日とか外に出て友達と遊んでそう。活発なイメージだよ」




……まあ、あながち間違ってはない。

自分が、インドア派かアウトドア派かなんて考えたこともなかった。




「和花葉さんはインドア派?」

「そうだと思う。休みの日はいつも家にいるし……遊びに行くような友達もいないから」

「…………」




案の定、気まずい空気が流れる。

なんて返せばいいんだよ、こんな時。









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