ムシ女
☆☆☆
鳥のさえずりが聞こえてきて、あたしは顔を上げた。
ビニールの隙間から見える光は白くなっていて、朝が来たのだと理解できた。
一睡もしていなかったが眠気はなかった。
代わりに喉の痛みが悪化し、呼吸は荒くなっていた。
もしかしたら熱でもあるのかもしれないと思うが、あたしはただ横になっていることしかできなかった。
陽介君は結局昨日は帰ってこなかったみたいだ。
発熱し始めた体は冷やすものを欲しがっていたが、自分ではそれをどうすることもできなかった。
飲み物や食べ物だって、昨日の朝から何もとっていない。
熱のせいで随分と汗をかき、水分が奪われているのがわかった。
ぼんやりとビニールの向こう側の世界に視線を向ける。
陽介君は一体何をしているんだろう?
制服に着替えていたから学校へ行っている事は間違いないと思うけれど、朝まで帰ってこないとなるとそれも定かではなくなってきていた。
せめて飲み物がほしい……。
そう思い、重たい体を起き上がらせた。
立っているだけで右へ左へと体が揺れる。
鳥のさえずりが聞こえてきて、あたしは顔を上げた。
ビニールの隙間から見える光は白くなっていて、朝が来たのだと理解できた。
一睡もしていなかったが眠気はなかった。
代わりに喉の痛みが悪化し、呼吸は荒くなっていた。
もしかしたら熱でもあるのかもしれないと思うが、あたしはただ横になっていることしかできなかった。
陽介君は結局昨日は帰ってこなかったみたいだ。
発熱し始めた体は冷やすものを欲しがっていたが、自分ではそれをどうすることもできなかった。
飲み物や食べ物だって、昨日の朝から何もとっていない。
熱のせいで随分と汗をかき、水分が奪われているのがわかった。
ぼんやりとビニールの向こう側の世界に視線を向ける。
陽介君は一体何をしているんだろう?
制服に着替えていたから学校へ行っている事は間違いないと思うけれど、朝まで帰ってこないとなるとそれも定かではなくなってきていた。
せめて飲み物がほしい……。
そう思い、重たい体を起き上がらせた。
立っているだけで右へ左へと体が揺れる。