ムシ女
声を張り上げすぎて激しくむせた。
「ここだよ! ここにいるよ!」
掠れた声で再び叫ぶ。
ドタドタを慌ただしく階段を駆け上がって来る音が聞こえて来る。
「ちょっとあなたたち、警察を呼ぶわよ!?」
「呼びたきゃ呼べばいいだろ!」
和の声がドアの前から聞こえてくる。
あたしはケースに両手をついて見守った。
ギィと音を立ててドアが開く。
「か……ず……」
和が、部屋の中に入って来る。
その後ろからお母さんの姿も見えた。
「部屋にはなにもありません!」
陽介君のお母さんが2人の間から割って入って来るのが見えた。
そして、あたしと視線がぶつかる。
和とお母さんがその後ろからあたしを見つけるのが見えた。
「なんなのこれは!!」
叫び声を上げたのは陽介君のお母さんだった。
小さな少女が虫かごの中に入れられているのだ、それだけでも十分衝撃的だろう。
しかもあたしの背中にはセミの羽が付けられ、右足は切断されているのだ。
「ここだよ! ここにいるよ!」
掠れた声で再び叫ぶ。
ドタドタを慌ただしく階段を駆け上がって来る音が聞こえて来る。
「ちょっとあなたたち、警察を呼ぶわよ!?」
「呼びたきゃ呼べばいいだろ!」
和の声がドアの前から聞こえてくる。
あたしはケースに両手をついて見守った。
ギィと音を立ててドアが開く。
「か……ず……」
和が、部屋の中に入って来る。
その後ろからお母さんの姿も見えた。
「部屋にはなにもありません!」
陽介君のお母さんが2人の間から割って入って来るのが見えた。
そして、あたしと視線がぶつかる。
和とお母さんがその後ろからあたしを見つけるのが見えた。
「なんなのこれは!!」
叫び声を上げたのは陽介君のお母さんだった。
小さな少女が虫かごの中に入れられているのだ、それだけでも十分衝撃的だろう。
しかもあたしの背中にはセミの羽が付けられ、右足は切断されているのだ。