ムシ女
そんな思いで一杯だったのに……。


あたしは背中につけられたバッタの羽に視線を向けた。


陽介君はあたしを助ける気なんて最初からなかったんだ。


陽介君は自分好みの「ムシ女」を作るためにあたしを拾ったんだ!!


「うぅぅ……」


あたしは唸り声をあげて、遠ざかって行く親友の車を見送った。


今日も陽介君が帰って来るとあたしは拷問されるに違いない。


逆らえばどうなるかわからない。


恐怖と絶望で頭は破裂しそうだ。


「ああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」


あたしは陽介君が実験室で息を引き取った事を知らず、陽介君の母親もまたリビングで首を吊っていると知らないまま、その場にうずくまって絶叫したのだった……。




END
< 155 / 155 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:18

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

あの子の成績表

総文字数/4,124

ホラー・オカルト10ページ

表紙を見る
過去夢の少女

総文字数/67,290

ホラー・オカルト186ページ

表紙を見る
呪いで恋愛成就します!

総文字数/27,284

恋愛(キケン・ダーク)59ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop