ムシ女
イラスト
陽介君が舌打ちをしながらあたしの後始末をする様子を、あたしは机の上に立って見ていることしかできなかった。
昨日買ってくれたもう1つの服に着替えても、あたしの心は全く安心できなかった。
掃除が終わればきっとまたあの瓶の中に入れられてしまう。
そのために陽介君は念入りに掃除をしてくれているだけなのだ。
「あの……」
「なんだよ」
あたしが話しかけても、昨日のような笑顔は向けてくれなかった。
「あたし、瓶の中には戻りたくない!」
勇気を出してそう言う。
陽介君は呆れたようにため息を吐き出した。
「さっきも言っただろう。外には危険が沢山あるって」
「そうかもしれないけど、あたしは瓶の中なんて嫌なの!」
怖かった。
次に何を言われるかと思うと、声が出なくなってしまいそうだった。
だけど、あたしは勇気を振り絞ってそう言った。
昨日買ってくれたもう1つの服に着替えても、あたしの心は全く安心できなかった。
掃除が終わればきっとまたあの瓶の中に入れられてしまう。
そのために陽介君は念入りに掃除をしてくれているだけなのだ。
「あの……」
「なんだよ」
あたしが話しかけても、昨日のような笑顔は向けてくれなかった。
「あたし、瓶の中には戻りたくない!」
勇気を出してそう言う。
陽介君は呆れたようにため息を吐き出した。
「さっきも言っただろう。外には危険が沢山あるって」
「そうかもしれないけど、あたしは瓶の中なんて嫌なの!」
怖かった。
次に何を言われるかと思うと、声が出なくなってしまいそうだった。
だけど、あたしは勇気を振り絞ってそう言った。