ムシ女
小さくなる
体の痛みで目が覚めた。


どこが痛いとか言えないくらい、全身が痛む。


まるで急激な成長期を迎えたみたいに、動かそうとすると骨がきしむようだった。


「いったぁ……」


上半身を起こして顔をしかめる。


体中に薬品が付いてビショビショだ。


けれど体に害のあるものはないようで、ホッと安堵のため息を吐き出した。


「もう……一体どうなってるの……」


そう呟き、どうにか立ち上がって周囲を確認する。


その瞬間、違和感があった。


あたしは今科学室にいたはずだ。
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