ムシ女
ボンドの粘着力はあたしの皮膚まで一緒に引きはがしている。
熱に近い痛みに動物のような声を張り上げる。
とらえられた虫のように手足をばたつかせて必死でもがく。
しかし、もがけばもがくほど皮膚の痛みは強まるだけだった。
「お前がピーピーうるさいからだぞ」
陽介君は一度あたしを机の上に戻すと、改めてスマホを手に取った。
「大丈夫だって、誰にも見せない。これは俺だけの宝物だからな」
そう言い、陽介君はあたしの姿を写真に収めていったのだった……。
熱に近い痛みに動物のような声を張り上げる。
とらえられた虫のように手足をばたつかせて必死でもがく。
しかし、もがけばもがくほど皮膚の痛みは強まるだけだった。
「お前がピーピーうるさいからだぞ」
陽介君は一度あたしを机の上に戻すと、改めてスマホを手に取った。
「大丈夫だって、誰にも見せない。これは俺だけの宝物だからな」
そう言い、陽介君はあたしの姿を写真に収めていったのだった……。