ムシ女
☆☆☆
あたしは放心状態で座り込んでいると、いつの間にか陽介君は寝息を立て始めていた。
1つの仕事をやり終えた後だからか、とても心地よさそうな表情だ。
あたしは立ちあがり、よろよろと机の端まで歩いて行った。
机から見える外の景色を見つめる。
外はとても天気が良くて時折鳥の鳴き声が聞こえて来る。
最近陽介君はあたしの前でラジオを付けなくなった。
外の世界が今どうなっているのか、あたしは知るすべがない。
両親はどうしているだろう?
地震はもう収まったんだろうか?
なかなか戻ってこないあたしを心配して、探しているかもしれない。
「お母さん……」
あたしは窓の外を見つめて、小さく呟いたのだった。
あたしは放心状態で座り込んでいると、いつの間にか陽介君は寝息を立て始めていた。
1つの仕事をやり終えた後だからか、とても心地よさそうな表情だ。
あたしは立ちあがり、よろよろと机の端まで歩いて行った。
机から見える外の景色を見つめる。
外はとても天気が良くて時折鳥の鳴き声が聞こえて来る。
最近陽介君はあたしの前でラジオを付けなくなった。
外の世界が今どうなっているのか、あたしは知るすべがない。
両親はどうしているだろう?
地震はもう収まったんだろうか?
なかなか戻ってこないあたしを心配して、探しているかもしれない。
「お母さん……」
あたしは窓の外を見つめて、小さく呟いたのだった。