苦手だけど、好きにならずにいられない!
「成功の暁には、こうしよう。
ひと月のサラリーの10倍を報酬として支払うことを約束する。
ボーナスとは別に、だ」
ひと月の、じゅ、10倍!
にひゃくまん…ってこと….⁉︎
「僕はこのプロジェクトのためにB.C.Estate agentから独立した。
提案者であり発起人だ。
つまりパライソはこのリゾートの為に設立した会社なんだ。成功すればまた他の島でも展開していく予定だ。
失敗ならだだの観光パイナップル農園になる」
「……」
パイナポー農園…
それはまた極端な…
「どうだ?」
デレクの真剣な目が私を射る。
敏腕ビジネスメンの顔だ。
今の仕事に不満はないけど、ずっと雑用なんて嫌だ。出来るなら、やり甲斐のある仕事がしたい。
…なら、逃すな!食らいつけ!
私は「もちろん、やらせていただきます!」と叫んだ。