苦手だけど、好きにならずにいられない!
「Please,come together!」
遊びに行くみたいに楽しそうなデレク。
Yes,sirと答えたら、キラキラした青い瞳で
「Sirはいらない。今は仕事中ではないよ」お茶目に人差し指を左右に振る。
なんかなぜか、ソレずるい!って思っちゃう。
女をオトすための仕草じゃない。
まー、外国人男性に慣れてない私には残念ながら通用しないけどさ…
なーんてことを考えながら、デレクの少し後ろをついていく。
デレクってば、足、なっが!
それに加えてこの地下パーキングのすごいこと。セレブ専用のエリアなのか高級車のオンパレードだ。
ベンツ、ポルシェ、BMWはもちろん、ランボルギーニ、マセラティ、フェラーリ…どれも今納車されたみたいにピッカピカ。どんな人がオーナーなんだろ、よくも狭苦しい日本でこんな車乗り気になるよなあ。
車乗るならやっぱり日産かトヨタあたりのコンパクトカーが一番だと思うな!
ホテルのエレベーターホール出入り口では、屈強な警備員が目を光らせていた。V.I.P ONLYと記されたプレートが眩しい。
あれ?エレベーターのフロア表示が50階から52階の3フロア分しかない!