苦手だけど、好きにならずにいられない!
南の島のプレオープニング・パーティー
朝9時。ナオミがオフィスに現れた。
秘書はフレックス制で自分のスケジュールに合わせて動くから、朝イチでここに来るなんて珍しい。
「Hey,Good News !
莉子と新太に早く知らせたくて。
これは断れないわよ〜」
相変わらず、華やかで勝気で自信満々なナオミ。こういう女性は、アメリカではとても好まれるタイプなのだとか。
「Beriberi Royal Resort の開業日がついに決定、プレオープンパーティが開かれることになりました!
私達も、もちろん招待されたのよ。
日本語でいうと…んー、そうそう。シャインリョコウ?
みんなで社員旅行に行くよ!」
「えー!マジですか?ベリロイに連れてってくれるんですか?やったーい!」
両手を広げて踊り出しそうに喜ぶ寺島先輩。
ワールド・リゾート・フェアが終わってからというもの、寺島先輩は客先周り、私は事務作業と以前のような普通の生活に戻っていたから、先輩も私も退屈で仕方なかったのだ。