苦手だけど、好きにならずにいられない!
「あの時は本っ当に、すいませんでした!反省しております!」
いきなりビッキーが直角に腰を折って頭を下げた。
ロビーにいた人全員がびっくりしている。寺島先輩だけなぜかニヤニヤ。
「なに?突然」
「リゾートなんとかでコンパニオンやった時、ビッキーの不愉快さ…じゃなくてぇ、不真面目さ?が原因で莉子さん怒ったでしょ?
ちゃんとアレやらない子が夢や感動をあたえられるわけない!って言って。
ビッキー、パパいなくって、ママすごい優しくって、怒られたことないから、怒鳴られたなんて人生初めてで、しわくちゃショックだった…じゃなくてめちゃくちゃショックだったの。
でも、家に帰ってから、よーく考えてみようと思ったんだ。
モデルの仕事うまくいかないのは、ビッキーに因縁?じゃなくて、原因があるのかもって。
やっぱ莉子さんの言うことは、あってるんだってひらめいた。
それからは仕事が入ったら、きちんと挨拶して一緒にお仕事してくれる人のこと考えて行動することにしてたら、少しずつ仕事が増えてきて。
今回寺島ちゃんがプロモビデオに出ない?って色仕掛け、じゃなくて声掛けてきてくれて。運命だと思った。
神様が莉子さんにペコるチャンスをくれたんだって!
莉子さん!ビッキー、どげんことも一生懸命やります!よろしくお願いいたします!」