苦手だけど、好きにならずにいられない!
どこが太ってるんですか!
と私達のツッコミにナオミは立ち上がって
「冗談じゃないわ。ほらこんなに」
とドレスの腹を摘んで、うっすい贅肉かただの布か分からないやつを見せてくれた。
美人はやっぱり努力を惜しまないのだな…としみじみ教えられたディナータイムだった。
「…ああ、流れ星!」
夜空を指差したその時。
コンコン。
何かお願い事をしようとしていたのに、ノックの音に邪魔された。
もう…また寺島先輩?
「莉子さーん、ビッキーです!撮影終わったよー!遊びにいらっしゃいましたー」
げっ…マジかよ?
「すいませーん。
お邪魔かなーと思ったんですけど、水中コテージってなんか胸ドキドキで、やっぱりお邪魔しちゃおーって。
すぐ帰りますねー、明日も撮影ちょっぴり残ってるし。
わあーいいな、水中コテージ!やばいっすねーあの星たち!銀紙みたいにピカピカしてますわねー」
「…ビッキー、水中じゃなくて水上よ」
「あ、そっかあ、水中じゃうちら溺れてしまうですよね!」
きゃはははーとビッキー。
大きな瞳がキラキラしてる。