【完】BLACK JOKER -元姫VS現姫-
「それにしても、ひのちゃんまた大変だね。
……俺ならこんな面倒な男と2回も付き合えないよ」
「俺がお断りだけどな」
「はは、それはこっちのセリフなんだけど」
目が笑ってないんですけど。
そこのいとこさんたち目が笑ってないんですけど。
「綺世誕生日クリスマスイブだもんねー。
去年は、クリスマス前に別れちゃったんだっけ?」
こてん、と。
首をかしげる万音の顔を思わず二度見する。え、いまなんて言った?綺世の誕生日がクリスマスイブだって言った?
去年クリスマスイブの1週間前に別れたんだけど……
もしかして綺世って平然としてるだけで、色々と、わたしと別れてショック受けてたんじゃ……?
「誕生日クリスマスイブだったの……?」
「今年は去年のも合わせて祝ってくれるんだろ?
……なんならクリスマスイブにうち来て泊まるか?」
ふっと笑みを浮かべる綺世。
嫌な予感しかしないからお断りしたい。っていうかいろんな意味で身が危険だからお断りさせてください。イチャイチャしたいけど、耐えられる自信がない。
「ひの、綺世の誕生日知らなかったのか〜?」
「……知らなかったっていうか、
そもそも、わたし綺世に誕生日教えたっけ」
「……いや?」
ですよね。……うん、なんとなくそんな気がしてた。
普通に考えてヨリをもどす前から知ってそうなことをわたしたち知らないんだけど、あれ、これってまずくない?大丈夫?