祐也と私と一平先輩
「休憩するか」

先輩は鉛筆を置くと、大きく伸びをする。



紅茶の香りが部屋に漂う。


先輩はケーキを口に運びながら、


「こんな時間にケーキなんか食ったら、綾乃太るなっ」


美味しそうなケーキを前に先輩ったら意地悪。


だけど、やっぱり私って太って見えるのかな?


「一平くんにあげる」



へっ?って顔の先輩。


「嘘だよ。綾乃は太ってないし可愛いよ。大好きなんだろイチゴタルト。食べなよ?」


まぶしい笑顔で言われたら、意識してなくてもキュンってしちゃうよ。


おまけになんて綺麗なイチゴさんたち。

うー、食べたい....。

食い意地が張ってるって思われちゃうけど、


「あは、そうかな?頭使ってるから平気だね」

ケーキにフォークを入れひと口パクッ。

うーん、美味しいっ!


「頭って.....お前なぁ。俺のほうがよっぽど使ってるよ」


痛っ!


先輩にデコピンされた。

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