祐也と私と一平先輩
先輩はそれには答えず、


「綾乃にはドキドキするんだ」


えっ?


先輩の顔が近づく。



わっ。


あ、あの.....。


思わず体をのけぞらせる。



「動くと落ちるぞ」


低い声が私の耳もとをくすぐるように刺激する。


そう、そうだった。ここてっぺん。


とっさにジャングルジムの手すりをつかむ。


と、先輩の腕が落ちないように、私を守るように腰に回されて。



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