祐也と私と一平先輩
「実際藤崎さんを慰めるなんて、私には出来っこないのは分かってる」


でも、心配になっちゃう。

人が悲しんだり、傷ついたりする姿を見るとどうしても心配になっちゃう。


「藤崎さんの心が晴れればいいなって思ってるの」



「世の中、幸せなことばかりじゃないよ」


「.....それは分かってるけど」



「ほんとに分かってる?」

先輩が私の顔をのぞき込む。


「えっ?」


「幸せそうに笑ってる綾乃、好きだな」
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