祐也と私と一平先輩
夕暮れ迫る住宅街を三人で並んで歩く。


「やれやれ....」

首に手をあてて先輩はため息をついた。


「あ、もしかして今のって一平くんの本音?」


私の問いに、ちょっと困った顔をする先輩。


「....最近の一年生は積極的な子が多くてさ」


わー、そうなの?



「今日も三年の教室まで何人か来ちゃって、困ったよ....」


「さっすが一平先輩、相変わらずですね」

言葉とは裏腹に呆れ顔の玲奈。


「でも一平くん優しいから、ちゃんと対応してあげるんでしょ?」



「まーね。一応平和主義者を気取ってる身なんで」

先輩は肩をすくめながら、本気とも冗談ともつかない顔で一平先輩は答えた。
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