祐也と私と一平先輩
”バチン!!”


私は棚倉先輩のほほを思いっきり叩いていた。


とっさの行動に自分でも驚いていた。

頭で考えるより体が先に動いていたようで。


「一平くんが相手にするほどの人間じゃないよ、こんな人」



言い知れぬ怒りがこみ上げてくる。

私にしたこともそうだけど、一平くんを傷つけたけたことが許せなかった。

こんな奴、一平くんが殴らなくたって私で十分。


「一平が感情的になった姿、初めて見たよ」


そう言って立ち上がると、棚倉先輩は、「悪かった」そう言って一平先輩の肩をポンと叩いて物置部屋を後にした。


それから少しして”バタン”生徒会室のドアが閉まる音が聞こえた。
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