祐也と私と一平先輩
一平くん私のこと疑ってないよね?

考える様子の先輩の姿が私を不安にさせる。

それとも棚倉先輩のこと考えてるのかな?



「あいつに鍵持たせてたのが悪かったな」


一平くんは棚倉先輩が鍵持ってるの見逃してたんだ。



「回収したほうが良かったな」


うん。私は黙ってうなずく。


「.....あのね一平くん」


「なに?」と先輩は首をかしげて私を見つめる。


「あ、あのね。一平くんは私を甘やかしてるの?
その、可愛がり過ぎてるって言うか」


一瞬先輩は「えっ?」って顔をした。


「どうしてそう思うの?」


「みんな....清良先輩や棚倉先輩がそう言ってた」
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