祐也と私と一平先輩
ふみだした一歩
棚倉先輩とのことがあってから数日がたっていた。

一平先輩はみんなの前であからさまに私に優しくすることをやめた。



────あの日。

私がみんなの前で優しくしないように頼んだからだった。


一平先輩は『そこまで女子がヒドイとは思わなかった』


そう言って少し残念そうに私の願いを聞き入れてくれた。


『俺の助けがなくてもやって行けるか?』


とても心配そうだったけど、私だってもう子供じゃないから。


自分の行動を意識するようになった。


少しでも生徒会のみんなに迷惑がかからないように....。


そのせいか、清良先輩の私に対する態度が少しだけ良くなった気がする。


私の頑張りと言うよりは、一平先輩の態度の変化が大きかったとは思うけど....。

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