祐也と私と一平先輩
────生徒会は今日も七夕祭りの準備に追われていた。


「綾乃ちゃ~ん、体育館の倉庫に去年使った飾りつけがあるんだけど、小坂くんと持ってきてくれな~い?」


急に優しくなって、人間てゲンキンなもんだなぁ。

なんて思い知らされていた。


「台車いります?」


小坂くんの問に、


「そうね~?
どうだったかしら一平」


清良先輩は楽しそうに一平先輩のほうを見る。


「あっと?確か段ボールが3、4個だったと思うから
あったほうがいいな。
俺も....」


言いかけて先輩は口をつぐんだ。

そして先輩はうつむくと、

「小坂と綾乃で平気だろう」


そう付け加えた。

< 276 / 346 >

この作品をシェア

pagetop